マイヤーズカクテル
(高濃度ビタミンC点滴療法)
高濃度ビタミンC治療(IVC)は高用量のビタミンC(およそ25g程度、レモン1200個分)を点滴で血管から体内に投与する治療法です。 IVC治療のパイオニアである国際人体機能改善センターのリオルダン博士は以前よりビタミンCを静脈注射した場合のみに得られる抗ガン作用に着目していましたが、2005年にアメリカの国立がん研究所などのグループが、『ビタミンCは抗がん剤としての作用を持ちながら、正常細胞は全く傷つけない』と効果確認の発表をしました。 その情報を基に、近年、米国やカナダの代替療法クリニックにおいてこの治療は急激な広がりをみせました。
生命活動に必要な栄養素であるミネラルやビタミン、解毒作用や抗酸化作用を持つグルタチオンなどを含む点滴を、マイヤーズ・カクテルと呼びます。症状や身体の状態に合わせて必要なビタミンや有効成分を静脈内に投与できるため、サプリメントを経口摂取するのに比べて非常に高い効果を直接身体に働きかけることが期待できます。
マイヤーズカクテルを
おすすめしたい方
- ・よりパフォーマンスを上げたい健康な方から疾病レベルの方まで全て
マイヤーズカクテルについて
マイヤーズカクテルの内容
目安の頻度は1~4週間に1回です。悪性腫瘍へのアプローチの場合、週1での継続が望ましいとされます。
26g以上の高濃度ビタミンC点滴を行う場合は事前にG6PD検査が必要です。
当院は、Mylan社製高品質ビタミンCを採用しています。防腐剤無添加で、アイルランドから冷蔵空輸で届きます。
当院のマイヤーズカクテルに使用する国内承認薬は以下の通りです。
(症状に合わせ取捨選択します)
- ・ビタメジン®︎静注用
- ・パンテニール注
- ・メチコバール注射液
- ・フルスルチアミン静注
- ・メイロン®︎静注
- ・硫酸マグネシウム注射液
- ・カルチコール注射液
- ・タチオン®︎注射用
など
マイヤーズカクテルの適応症
- ・気管支喘息、偏頭痛発作、全身倦怠
- ・疲労、慢性疲労症候群、線維筋痛症、こむら返り
- ・急性上気道炎、慢性副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎、慢性蕁麻疹、甲状腺機能亢進症
- ・心不全、狭心症
- ・生理不順
- ・総合感冒症(風邪)
治療回数・期間
マイヤーズカクテルの回数・期間
来院頻度 | 1〜4週に1回 |
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来院回数 | 都度 |
1回あたりの所要時間 | 30分〜90分 |
禁忌
G6PD欠損症の方(院内で検査可能)、腎不全で透析中の方、うっ血性心不全、腹水浮腫など。
マイヤーズカクテル
に伴う一般的なリスク・副作用
ふらつき、口渇、低血糖(めまい、冷や汗など)、溶液に添加されている防腐剤等のアレルギーなど。
ビタミンCそのものでアレルギー反応が起こることは稀です。
また、ビタミンCはグルコースと似た形のため、点滴終了後の数時間、簡易血糖測定器で血糖値を測定すると高値になります。実際の血糖値ではありませんでので、インスリン自己注射をされている方はご注意ください。
この治療での検査は問診・採血にて行います。
医療行為の中では比較的安全性の高い手技ですが、稀に合併症が起きることがあります。
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・皮下血腫
穿刺時や止血が不十分な場合に起こります。圧迫止血を行います。
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・アレルギー反応
アルコール消毒やラテックス(ゴム手袋)により、かゆみや発疹などのアレルギー症状が出現する場合があります。過去にアレルギー症状が出現した経験がある方は必ずお申し出ください。
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・神経損傷
穿刺時に手指の痺れや、いつもと違う強い痛みが起こる場合があります。このような症状が現れましたら、直ちに中止いたしますので、お申し出ください。通常の採血行為では太い神経を損傷させる可能性は低いですが一時的~数日違和感が残る場合があります。
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・血管迷走神経反射 (採血時のみ)
自律神経系が失調し、血圧や心拍数が下がることで、脳の血液循環量が低下する症状をいいます。過度の緊張、恐怖感、不安、痛みにより誘発されます。気分不快、発汗、頭痛、吐き気、めまい(たちくらみ)、極端な場合は意識消失などが起こります。院内で横になっていただくなどの対応をいたします。
マイヤーズカクテルの注意
希にふらつきや頭重感を感じる場合があります。
注入した部位の血管痛や熱感、赤み、発疹などの症状が出る場合があります。
未承認医薬品であることの
明示・入手経路等
本製品は未承認医薬品であり、医薬品医療機器等法上の承認を得ておりません。 院内調剤(一部外部委託)として、適法に調剤しています。
国内の承認医薬品等の有無
ビタミンC製剤において、本治療に使用できる同一の性能(防腐剤無添加)を有する国内承認医薬品はありません。
諸外国における安全性等に
関わる情報の明示
マイヤーズカクテル・高濃度ビタミンC点滴は米国ジョン・マイヤーズ医師(1984没)によって確立され、世界中で多くの治療実績を有しており、十分に安全性が保証されています。